コデックス装
180°難なく開いておける気持ちよさ
ストレスのない見開きを得る為の、フラットブックとは別のアプローチです。
糸でかがって表紙は装着せず、糸が露出した背をそのままの状態で見せる仮(並)製本です。すべての本に適しますが、のど元まで180°きれいに開くので、見開き図の多い画集や写真集、開いたまま置いて両手を使いたい各種テキストやレシピ本には堪らない製本方式です。かつて国内では一般流通書籍としてはほとんど実例無かったのが、ここのところ、実用面やデザイン面で採用実績が増えてきています。当社独自技術というわけではないものの、最新鋭糸かがり機の信頼性高い綴じの品質が最大限に発揮できる方式です。
背を固めていないことで獲得しているあまりの開きの良さと引き換えに、もしや壊れやすいのでは、と心配される編集ご担当もなかにはいらっしゃいましたが、それは逆です。糸で綴じ合わせる成熟した伝統的製本技術によって、接着剤だけで組み立てる製本と比較して安定した最高の製本強度となっています。強度を追求して糸も特殊組成のものを使用しています。
洋書で時折見られるようなデザイン重視の色糸使いも対応可能です。表紙的なものがないと不安な場合は、一般的な並製表紙のような板紙を前後に貼り込むケースも少なくありませんし、背は本文紙が露出したまま、上製本のようなボール使用の硬く厚い表紙を前後に貼りつける仕様(所謂ドイツ装)も可能です。ご相談下さい。